1. 誰もが他人ごとではいられない!ネット炎上の回避方法と対応策

ケーススタディ【vol.18】

2015.12.10

誰もが他人ごとではいられない!ネット炎上の回避方法と対応策

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より大規模に、実社会にも影響を及ぼすようになったネットの「炎上」

「炎上」とは、モラルに反する言動をおこなった個人や団体に、不特定多数のネットユーザーが集中的に誹謗・中傷行為をおこなうことを指します。2000年代の炎上は、匿名の掲示板の中で起きることが多かったのですが、最近はソーシャルメディアを通じてより多くの人が騒動に加担するようになり、従来よりも大規模な炎上が起きるようになりました。

急速な情報拡散がおこなわれるようになった結果、今や炎上は実社会に影響を及ぼすようになっています。2015年の夏には、東京オリンピックのエンブレムが海外から「盗作だ」と訴えられたことを発端に、ネットユーザーたちがデザイナーの身辺を調査。過去の作品にも盗作疑惑が浮上し、炎上しました。問題視されたエンブレムは、盗作の真偽が不明のまま取り下げられ、社会に大きな衝撃を与えています。

 

すべての人が炎上騒動の標的になりうる

炎上の標的になるのは、著名人に限ったことではありません。実は私たち一般市民も、常に炎上のリスクを抱えているのです。

ネットユーザーの中には、騒動を楽しむために炎上しそうな「火種」を探してまわる人々が存在します。火種が見つかると「こんなにヒドい奴がいた!」と掲示板やソーシャルメディアに投稿し、騒動の火付けを図るのです。その際、標的となるのが一般市民であっても容赦はありません。

実際に起きた炎上の事例を通してどのような言動が火種になり、炎上へと発展するのか見てみましょう。

 

【炎上事例1】職場の不祥事を匿名掲示板に投稿

2015年5月、日本年金機構の職員のパソコンがウィルスに感染。大規模な個人情報漏えい事件が起き、炎上騒動へと発展しました。

炎上のきっかけとなったのは事件そのものではなく、事件が発覚する前に、職員が匿名掲示板に「ウィルスに感染しました」「全職員はパスワードを強制的に変更させられました」と書き込んでしまったことです。

日本年金機構が、書き込みをした職員を守秘義務違反として告発しようとしたところ、ネットユーザーたちはこの措置に反発。「責任を職員に押し付けるのか」と騒動が拡大しました。

 

【炎上事例2】著名人のプライバシーを暴露

飲食店に訪れた女性モデルとプロサッカー選手の様子を、従業員がTwitterに投稿して炎上に発展したケースです。

投稿したツイートは、瞬く間に拡散され、著名人のプライバシーを侵害したことから炎上しました。ネットユーザーの調査により飲食店名、さらには投稿した本人が特定され、店の責任者が謝罪する事態へと発展しました。

 

【炎上事例3】非常識な発言を投稿

ある男性が「新幹線で空いている指定席に座っていたら、車掌が移動しろと迫ってきた」と、Twitterに投稿したことで炎上を引き起こしたケースもあります。

たとえ席が空いていたとしても、新幹線では別料金を支払わなければ指定席に座ることはできません。しかしその男性は、「(指定席のチケットを購入した客が)来てから移動してはダメなのか?」など、勝手な持論を展開し、炎上しました。

前後の投稿を見ると、男性はとても忙しく慌てて新幹線に飛び乗り、空いている席に座ってしまった様子。それを注意され、思わずSNSに愚痴をこぼしてしまったのでしょう。しかし、ルールを無視した言動はネットユーザーの怒りを招き、炎上騒動へと発展することになったのです。

 

謝罪・反論・静観。炎上したときにすべきこととは?

もし、自分の言動が原因で、炎上が起きてしまったときはどうすれば良いのでしょう。

まずは、気持ちを落ち着かせることです。そして炎上の理由を見極めて冷静に対策を練りましょう。

手順としては、炎上している案件が、あなた個人だけのことなのか、あなたが所属する企業や団体にも被害が及ぶことなのかを確認します。

上記にあげた事例1と事例2は、企業や団体が関わる炎上です。このような場合は、すみやかに上司へ報告し、指示を仰いでください。個人で解決しようとしてはいけません。むやみな言動によってさらに騒動拡大すれば、あなたがその分の責任も問われるかもしれないからです。

 

事例3のような個人に対する炎上への対応は2通り。「謝罪」か「静観」です。

中傷されるとつい「反論」したくなるものですが、それは厳禁です。炎上に加担している人々は、騒動が大きくなることを望んでいます。「こんなヒドい奴は、世に知らしめて成敗してやらないと!」と、炎上という名の私刑をおこなっているのです。反論をすれば、さらに相手を刺激し、攻撃の材料を与えてしまうことになるため、非難を受け止め、冷静に謝罪をしましょう。ただし、謝罪の内容やタイミングが悪ければ、さらに炎を燃え上がらせてしまうことがあるので注意が必要です。
「静観」については、相手が非を認めさせようと攻撃してくる間、我慢し続けるしかありません。途中で相手が飽きて炎上の勢いがおさまることもありますが、いつまでもチクリ、チクリと刺してくる人はいるでしょう。どこまでも辛抱強く耐え忍ぶことを覚悟しましょう。

 

炎上を回避するためにできること

炎上を回避するために、できることは何でしょうか。

それは、誠実であり続けることです。相手の顔が見えないネット上だからといって、日頃から尊大な振る舞いをしたり、根拠のない勝手な意見を吹聴したりすると、人から妬まれたり、不審感を抱かれたり、恨まれたりすることになります。「あいつは攻撃されて当然の人間だ!」と他人から判断されると、標的となる可能性が生まれるのです。

日頃から誠実な言動を心がけていれば、火種が大きく燃え広がることはありません。また、炎上しかけても誠実な対応ができれば、極端に大きな炎上騒動へは発展しないでしょう。ネット上であっても、実在社会と同じようにモラルを守ることが大切なのです。

 

k_kitano北野 啓太郎(きたの・けいたろう) フリーライター
1980年代のパソコン黎明期よりコンピュータを愛し、90年代後半のインターネット普及とともにその想いは加速。音楽業界でウェブマガジン編集長を経歴し、現在フリーランスとしてライター、映像編集など多業界で活動中。コンピュータのウィルス感染に加え、実生活では空き巣にやられた経験も持つ。NO SECURITY, NO LIFE.
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