1. クレジットカード不正使用の6割は番号盗用!?ATM利用明細の放置から連鎖するクレジットカードトラブルとは

ケーススタディ【vol.22】

2016.04.12

クレジットカード不正使用の6割は番号盗用!?ATM利用明細の放置から連鎖するクレジットカードトラブルとは

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クレジットカード被害額の半分を占める「番号盗用」とは

「お手持ちのカードを誰かに悪用されないための対策はとってますか?」 「これまで作ったカードを、誰かに悪用されていないという証拠はありますか?」

2つの質問に「Yes」と即答できる方は、意外と少ないのではないでしょうか?

一般財団法人日本クレジット協会によれば、2015年1〜9月の間に発生したクレジットカードの不正使用被害額は85.3億円。そのうち約6割が番号盗用による被害額が占めています。

番号盗用とは、クレジットカードの情報を所有者以外の他人が使用することです。加害者が不正に入手した被害者のカード情報を使いECサイトで買い物をするといった事例が発生しています。

参考:クレジットカード不正使用被害の発生状況|一般財団法人日本クレジット協会

 

番号盗用のための情報搾取手口 2大パターン

番号盗用のためには被害者のカード情報を入手する必要がありますが、その手口は大きく分けて2つ考えられます。

 

1.カード自体を手にいれる

ガソリンスタンドの店員が、預かったカードの情報をICレコーダーに録音していた事例があります。

ほかにも、スキマーというカード情報を読み取る特殊な装置を使い、他人のクレジットカードやキャッシュカードから情報を抜き取る手口もあります。

 

2.一部の情報を使ってカード情報を搾取する

ATM明細書の情報を使って銀行員を装った架空電話をし、カード情報を引き出されるケースや、ダイレクトメールからフィッシングサイトへと誘導されるといった手口によるトラブルもあります。

一部の情報を使ってカード情報を搾取する手口では、ATM明細などの紙媒体が情報源となり、悪用される場合があります。

今回は、みなさんが被害者にならないために知っておいていただきたい予備知識と対策についてご紹介します。

明細書の情報から連絡先が搾取される経路

明細書の情報を取得しても、それだけでは電話番号やメールアドレスなどの連絡先はわかりません。しかしながら、帰り際にATMに利用明細書を放置した場合、悪用者がその利用明細を拾って家まで後をつけていたらどうでしょう?

家の表札をみれば、名前を確認することができ、住所も搾取できてしまいます。表札を出していなかったとしても、明細書に記載された店番号や口座番号を使って振り込みの手続きをすれば、氏名を確認することができてしまうでしょう。

氏名と住所がわかると、番号案内サービスを利用し電話番号を確認できます。固定電話を利用されている方は、ご自身の住所が登録されいているか一度確認されておくとよいでしょう。

また、ご存知のとおり、ECサイトでの決済にはクレジットカードの種類・カード番号・有効期限・氏名・セキュリティコードが必要な場合が多くあります。
クレジットカード売上票にはその一部の記載があり、ATM利用明細には銀行員でしか知り得ないような情報が記載されています。

つまり、番号盗用を狙う加害者が、あなたの情報を盗み取る入り口は決してゼロではないのです。

 

番号盗用のための経路を断ち切る対策


番号盗用という聞きなれない犯罪も、意外と身近なところで被害者になってしまうリスクがあります。そんな番号盗用の被害にあわないための対策をご紹介します。

 

ATM明細やクレジットカード売上票を放置しない

振り込みや引き落としが終わったからといって、ATMに利用明細を放置するのは止めましょう。銀行にもよりますが「利用明細書発行不要」を選択すれば発行をしないで済みます。

クレジットカード売上票も同様に、お店にポイっと放置せずに持ち帰ってまとめておきましょう。クレジットカードの利用明細書と照合し、不要になってから細かくちぎって 破棄するのが理想です。

 

会計の際はなるべくクレジットカードから目を離さない

番号盗用対策としては、クレジットカードから直接情報盗まれないための対策も必要です。

スーパーやコンビニであれば目の前で会計をするので注意深くみることができますが、料亭やガソリンスタンドなどクレジットカードを渡して会計をするような場所はどうしても目を離してしまうことが多いはず。

アメリカなどカード決済文化の進んだ国の旅行者は、日本国内で買い物をする際にマネートレイにクレジットカードを載せることを渋るようです。
すこし過剰なように感じますが、悪用されうる情報がカードには明け透けに記載されていることに危機意識を持っておくよう意識しましょう。

 

利用明細書や支払いに関する郵便物は解読不能にして捨てる

郵便物には、利用明細よりも多くの悪用されうる情報が記載されています。

郵便物を開けずに透明のビニール袋に入れ、路上に面したゴミ捨て場に放置していれば、危機意識の低いことを露呈することにつながり、盗用などのターゲットとなってしまうことが懸念されます。

セキュリティの低いごみ捨て場を利用されている場合は、特に解読不可な状態で破棄することが大切です。

 

かかってきた電話には情報を流さない

年々手口は巧妙になり、還付金やカード失効など理由をつけて情報を引き出そうとしてきます。

かかってきた電話には情報を流さないことが鉄則です。
不安なことがあれば、かならずご自身の利用されている銀行やカード会社の正規窓口へ問い合わせをしましょう。

 

不要なカードは解約する

カードの数だけ利用明細が届きますので、管理が煩雑になりやすい傾向があります。

信用できる銀行系、日常の買い物に便利な流通系、そして旅行などの際に活用する交通系のように、ご自身の生活のシーンに合わせてクレジットカードを利用すると明細のチェックもしやすくなります。

一度、カードの利用目的を見直してみましょう。

 

盗用されてしまっても被害を最小限にする対策

万が一の盗用に備えた対策はこちらの2つです。

 

利用明細と売上票を定期的にチェックする

加害者は一度盗用に成功してもその場で全額を利用することはせず、気づかれないように少しずつ盗用を続けるという手口を使います。

銀行の残高を月に一回見るような確認方法では、残高の急激な変動もなく盗用に気づくことはできません。

したがって、クレジットカードの利用明細書にはしっかり目を通すようにしましょう。あまりに項目が多く確認が難しい場合は、クレジットカード売上票や家計簿など確認するためのツールを使うといいでしょう。

 

盗難保険を利用する

クレジットカードには盗難保険がほぼ100%付いており、盗用被害があってから60日以内であれば被害者の負担はありません。

これも利用明細を確認する習慣がなければ、カード会社への連絡を盗用発生から60日以内に実施することは難しいでしょう。重複になりますが、盗用被害を最小限に防ぐためには利用明細書の確認をする習慣をつけることが大切です。

また、カード裏面に署名をしないで利用していた場合は保険が適用されない場合があります ので、未記載のカードには今すぐ署名をしましょう。

 

まとめ

ATMの利用明細を不注意に放置してしまってはその火種が大きな被害を生む可能性があることを こ理解いただけましたでしょうか?

2020年オリンピック·パラリンピック東京大会の開催を目指して、世界最高水準のクレジット取引のセキュリティ環境を整備することを日本は目指しています。今後もさらにキャッシュレスな生活が進んでいくことでしょう。

そんなクレジットカード社会で、被害に遭わないためにも今回のポイントをしっかりおさえて、便利で安心感のあるクレジットカード生活を送りたいですね。

 

akiaki(あき)ネットワークエンジニア 大手Nierでネットワークエンジニアとして最前線で戦う傍ら、個人運営のサイト「ネットワークエンジニアを目指して」を運営し、読者を「ネットワークトラブルに恐れることなく立ち向かえるネットワークエンジニア」へと導くことを信条に、ネットワーク技術の解説と自身のノウハウを広めている。著書に「見てわかるTCP/IP」など。 Twitter:ibook
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