1. シュレッダー?スタンプ? 用紙を捨てるときに情報を漏えいさせない4つの方法、メリット・デメリット

ハウツー【vol.25】

2017.05.12

シュレッダー?スタンプ? 用紙を捨てるときに情報を漏えいさせない4つの方法、メリット・デメリット

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情報漏えいが発生する媒体・経路で、最も多いのは紙媒体です。NPO日本ネットワークセキュリティ協会の調査によると、紙媒体が半数の51.4%を占め、2位はインターネット、3位が電子メールとなっています。

参考: 「情報セキュリティインシデントに関する 調査報告書」

そんな紙媒体にまつわる情報漏えい事例を、少しご紹介します。

昨年10月、あるホテルで保管期限を過ぎた会員登録用紙を、誤って一般廃棄物として処分してしまうトラブルが発生しました。幸い被害報告は無かったようですが、企業はお詫びを通達することになりました。また12月には、滋賀県のある県立高校で、生徒の進路希望先を書いた用紙を、教師が誤って裏紙として再利用し、別のクラスの生徒に配布してしまう騒ぎも発生しました。

情報漏えいトラブルは、用紙を媒体として度々発生しているのです。

今回は用紙の廃棄に焦点を絞り、手のひらサイズの個人情報保護グッズから、企業で活用したい絶対に復元できない廃棄方法まで、4つの方法をお伝えします。

 

個人情報保護スタンプのメリット・デメリット

まず、最初にご紹介するのは、個人情報保護スタンプです。

隠したい箇所にランダムな文字列が並ぶスタンプを押すことで、書かれた文字を読めなくするものです。数社の文具メーカーから同等品が販売されており、ハンコ式とローラー式があったり、スタンプの幅が違ったり、用途に応じて選ぶことができます。

個人情報保護スタンプのメリットは、安さとコンパクトさ。価格は500〜1,000円程度で、デスクの引き出しに入れておいたり、カバンに入れて持ち運んだりできる手のひらサイズです。もっとも手軽な個人情報保護グッズと言えるでしょう。

デメリットは、消したい部分がたくさんある場合、スタンプする作業が大変だということです。用紙の一部を隠したいときに活用すると良いでしょう。

 

シュレッダーハサミのメリット・デメリット

次にご紹介するのはシュレッダーハサミです。一見普通のハサミに見えますが、横から見ると刃が5組や7組あり、用紙を細かく切り刻むことができるようになっています。まず縦方向に切り、そして横方向にハサミを入れると、シュレッダーに掛けたようなクロスカットができるのです。

シュレッダーハサミのメリットは、ハサミ一本でシュレッダーと同等の機密性が得られること。価格も1,000〜2,000円程度と手頃です。

デメリットは、大量の書類をカットするのには向いていないと言うことです。シュレッダーハサミは、刃の数が多い分、切るときの抵抗が倍増されます。コピー用紙2〜3枚程度なら重ねて切れるのですが、4枚以上になるとかなり重くて片手で切るのは困難です。

また、刃渡りの長さ分しかカットできないので、A4用紙の全面をカットしようとすると2〜3分かかります。

 

シュレッダーのメリット・デメリット

いよいよオフィスの定番シュレッダーです。シュレッダーに用紙を差し込むだけで、自動的に細かく切り刻んでくれる機械です。3,000円程度の安価な手回しシュレッダーもありますが、一般的な電動式のシュレッダーは1〜5万円程度が主流でラインナップは多彩です。一度に断裁できる用紙の枚数や、処理速度、ダストボックスの大きさなど目的に応じて選ぶことができます。

シュレッダーのメリットは、用紙が細かくカットされるため、機密性が高いことです。シュレッダーの下部にはダストボックスが付いていて、他の用紙と混ざることで復元がより困難になります。
デメリットは、音がうるさいということです。動作音を抑えた静音タイプもありますが、それでもモーターの回転音や用紙がバリバリとシュレッダーに入って行く音はオフィスに鳴り響いてしまいます。電話中の方など、周りに配慮しながら使うようにしましょう。

 

書類処理の専門業者に依頼するメリット・デメリット


最後の4つめは、専門業者への依頼です。専用のダンボールに廃棄したい書類を入れ、それを業者に処理してもらいます。処理方法はシュレッダーや溶解などがあります。郵便局や運送会社、産廃業者などがこうした書類処理サービスを行なっています。

メリットは、書類が大量にあり、オフィスのシュレッダーでは作業が大変な場合、その作業を外部委託できると言うことです。また、溶解処理などが行われると復元は不可能となり、廃棄後の漏えいを確実に防ぐことができます。

デメリットは、廃棄のたびにコストが掛かることと、業者に引き取ってもらうまでの間に漏えいリスクがあることです。念には念を入れて、社内でシュレッダーを掛けてから専用ダンボールに入れるという方法もありますが、そうするとシュレッダーの手間と処理コストの両方が掛かってしまいます。

いずれにせよ、廃棄したい書類が大量にある場合は検討したいサービスです。

 

すべてに共通する情報漏えいリスク

ここまで、4つの用紙の書類に書かれた情報を守る方法をお伝えしましたが、すべてにおいて注意すべきポイントがあります。

それは、処理を忘れてしまうことです。冒頭で紹介したホテルや学校での事例は、本来シュレッダーにかけたり専門業者に出したりするつもりだったのを、処理をし忘れてしまうことでトラブルへとつながりました。いくら道具やサービスを利用していても、人の単純なミスで情報漏えいが起きてしまうのです。

企業の場合は、廃棄手順のルールを決めたり、社員の意識を高めるための講習会を定期的に開いたりすると良いでしょう。

コンピュータで管理するデジタルデータの場合、大規模な情報漏えい事故に発展する可能性がありますので、ウイルスソフトをインストールしたり、ネットワークセキュリティシステムを導入したりしている場合が多いと思います。しかし、用紙に関しては、つい手薄になりがちです。そうしたところが、企業のセキュリティホールになり、信用を失墜させるきっかけになりかねないのです。

用紙のセキュリティ対策、長らく昔のままになっていませんか。

 

k_kitano北野 啓太郎(きたの・けいたろう) フリーライター
1980年代のパソコン黎明期よりコンピュータを愛し、90年代後半のインターネット普及とともにその想いは加速。音楽業界でウェブマガジン編集長を経歴し、現在フリーランスとしてライター、映像編集など多業界で活動中。コンピュータのウィルス感染に加え、実生活では空き巣にやられた経験も持つ。NO SECURITY, NO LIFE.
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