プロジェクトを軌道に乗せる!
それがリーダーに与えられた役目
「LANSCOPE クラウド版」のモバイル向け機能開発のプロジェクトリーダーをしています。リーダーの業務はいろいろとありますが、私個人としては“プロジェクトを軌道に乗せること”が、最も大切な役目だと考えています。
プロジェクトは設計・開発・検証・リリースと工程が分かれていますが、中でも重要なのは設計から開発初期までの序盤部分。設計では新機能を作るために、どれくらいの時間、予算、人材が必要かを考えて計画を作成しますが、実際に開発がスタートすると想定していなかった課題が次々と出てきます。それらをうまく対処して、「後はリリースまで突き進むのみ!」という状態にして、ようやく緊張から開放されます。チームのメンバーと相談しつつ試行錯誤を重ねながら、軌道に乗せていく感じがおもしろく、とてもパワーがいる作業ですが同時にやりがいもあります。
その後の開発は基本的にメンバーに任せて、自分の仕事は課題に対しての相談や、成果物のレビュー、あとは空き時間でメンバーが働きやすいよう社内ツールを作ったりなどをしています。プレイングマネージャーというよりも、どちらかというとメンバーのマネジメント業務が中心になりますね。
たどり着く結果は同じでも
一人一人違う言葉で接することの大切さ
現在はプロジェクトリーダー以外に所属部署の課長も担当しています。マネジメントという意味ではリーダーと共通していますが、こちらはより繊細なコミュニケーション能力が求められます。悩んでいるメンバーがいれば相談に乗ったり、視野を広げるためのアドバイスを送ったり、モチベーションを維持する方法を提案したりと相手によってやることはさまざま。組織全体の成長のためにも必要不可欠な業務ですが、やはり人が相手なので一筋縄ではいきません。
最近だと本部の方針で「開発メンバーもお客様の声を聞いて感覚を養おう」という取り組みがありました。メンバーの中には、外に出ていくことに抵抗がある人が少なからずいて・・・彼らをどうにかして説得する必要がありました。もちろん、頭ごなしに言って納得してもらえるわけがないので、「これからもモノづくりを続けていくのに、お客様の考えを知ることは大切だよ」とか、「コミュニケーションをとれとは言わない。同席するだけでもきっといい経験になるよ」とか、一人一人言い方を変えて納得してもらえるまで何度も話をしました。たどり着く結果は同じですが、そこに導くまでがとにかく大変。ただ、ここを頑張らないと管理職になった意味がないので、熱量を持って前向きに取り組んでいます。
お客様の目線に立つ重要性を
若い世代に伝えていきたい
若手メンバーにお客様目線を持ってもらいたいというのは私個人も強く思っていることです。技術スキルが高いことや、早くものが作れることも大切ですが、それ以上に実際に使ってもらうことの方が大事ですから。
若手は、納期があるとそれに間に合わせることが一番になり、近道を見つけると、ついそっちを選んでしまいがちです。納期を守ることも大切ですが、使い物にならない品質であれば意味がありません。お客様に求められていることの実現を最優先で考えた上で、納期とコストが最適になるように工夫する必要があります。
今はこういう話もできますが、私自身入社してから数年はお客様のことを考える余裕はありませんでした。そもそも開発未経験だったということもあり、今の若手よりもさらに納期を守るのに必死だったと思います。だけど当時の先輩や上司が「モノをつくるだけじゃだめだ。お客様に使ってもらうことを意識しろ」と、繰り返し言ってくれて、徐々に意識が変わっていきました。それと同時に開発者としても大きく成長できたと思います。
今はたくさんの経験をし、その大切さを教えられる立場になりました。管理職として開発体制の強化や、個々のスキル向上などを推進しつつ、次の世代の開発者たちにお客様目線の考えをきちんと引き継いでもらえるように、しっかりとコミュニケーションをとっていきたいと思います。