1. 身近にひそむ意外な個人情報流出ケース!わたしが見た、衝撃の漏れ漏れ現場!

ケーススタディ【vol.06】

2015.04.21

身近にひそむ意外な個人情報流出ケース!わたしが見た、衝撃の漏れ漏れ現場!

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先日、オンラインショップを運営する某中小企業を訪問した際、社員用のパソコンに販売管理システムのIDとパスワードが書かれたメモが貼ってありギョッとしました。そのメモは黄ばんでおり、数年間そこに貼られ続けていた様子……。

「来客にも見える場所にメモ貼り」「長年変えられていないパスワード」。これは情報漏えい対策以前の問題で、ノーセキュリティーです。危険すぎます!

今回は、この他にも私が実際に街で見かけた、情報漏れ漏れ現場をご紹介します。

 

身近に潜む意外な個人情報漏えい事例

1. PASMO や Suica をぶら下げている子どもたち

電車に乗っていると、ランドセルを背負った女の子3人組がやってきました。騒いだりせず、礼儀正しい小学生だなあと微笑ましく思いながらふと見ると、ランドセルにぶら下がった可愛いパスケースが。なんと、名前が印字されたICカードが丸見えではありませんか!
チラッと見ただけで、その子の「乗車駅」「降車駅」「名前」がわかってしまいました。

もし、これが悪意ある者の目に留まれば「電車で通学するということは、きっと金持ちの家の子なのだろう」「かわいい子だ。通学路で待ち伏せして……」などと、恐ろしいことにも発展しかねません。

そんな大げさな、と思うかも知れませんが、個人情報が漏えいするということはそれほど危険なことなのです。相手が悪意のない人であっても、個人情報を得てしまったがために、ついつい悪事に手を染めてしまうというケースだってありえます。

子どものICカードは、第三者からは見えないケースに入れる、あるいは裏面を向けて収納するなど、注意して持たせるべきでしょう。

 

2. スターバックスなどのカフェでノートパソコン

近年、カフェでノートパソコンを開いて作業をしている人が急激に増えました。画面に集中しているからか、周りの皆がパソコンを使っているという油断からなのか、あまりに堂々とIDとパスワードを入力している人がいて驚かされます。

Facebook や Twitter など SNS へのログイン、運営している WordPress サイトへのログイン、そしてオンライン銀行へのログインなどなど……。

「どうせ誰も見てないし」という思い込みは危険です。たとえば、重要な情報を入力している人に向けて、スマートフォンで動画を撮影することもできます。電話をしているふりをして動画を撮影すれば、盗撮しているとは誰も気づかないでしょう。

もし、どうしてもパスワードなどを入力しないといけない場合には、入力の途中でノートパソコンの角度を変えるなど、常に「見られているかも」という意識を持って盗み取られないよう気をつけてください。

入力だけではなく、重要な情報を画面に表示させることも危険です。離れた席からでも高画素デジタルカメラで撮影すれば、撮影した画像を拡大するなどして他人のデスクトップを盗み見ることができます。覗き見防止フィルターを利用してみるのもいいかもしれませんね。

いずれにせよ、カフェなどの不特定多数がいる場所で重要な操作をしたり、機密性の高いデータを開いたりするのは極力避けましょう。

 

3. パソコンのトラブルを解決してくれる知人

パソコンに詳しい知人が周りにいると便利ですよね。パソコンの設定、トラブルの解決、アプリケーションの操作など、あなたが格闘している作業をサクッと数分でやってくれる、とても心強い味方です。

しかし、ちょっと待ってください。本当に「詳しい知人」=「味方」なのでしょうか。

私も仕事柄、知人からパソコンに関する相談をよく受けるのですが、「パソコンのログインパスワード教えてくれる?」「GoogleアカウントのIDとパスワードは?」「次はTwitterの設定するね。IDとパスワードは?」……などの質問に何の疑いもなく答えてくれるので、その無防備さに驚きます。
パスワードを知られてしまったがために、興味本位で勝手にログインされる可能性もあるのですから。(もちろん私はやっていませんよ、念のため)

注意すべき点としては、私のように「IDとパスワードを教えてくれ」と言うパソコンに詳しい知人には要注意です。IDとパスワードは絶対に自分で入力しましょう。
入力時、その知人が画面や手元を見ないように目をそらしてくれたら、誠意ある人だと考えても良さそうです。

とにかく、他人にはIDとパスワードを絶対に言わない。もし伝えてしまった場合は、あとでパスワードを変更しておくことを強くおすすめします。

 

さいごに

情報漏えいというのは、案外アナログな方法で起きてしまうものです。
先にも書きましたが、他人の情報を得てしまったがために、つい悪事に踏み切ってしまう方もいるかもしれません。

大切な情報は開けっぴろげにしない。情報を盗もうとする悪い人が近くにいるかもしれないと常に警戒する。まずは、そういった意識を強く持つよう心がけましょう。

 

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k_kitano北野 啓太郎(きたの・けいたろう) フリーライター
1980年代のパソコン黎明期よりコンピュータを愛し、90年代後半のインターネット普及とともにその想いは加速。音楽業界でウェブマガジン編集長を経歴し、現在フリーランスとしてライター、映像編集など多業界で活動中。コンピュータのウィルス感染に加え、実生活では空き巣にやられた経験も持つ。NO SECURITY, NO LIFE.
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