【完全版】彼女に浮気をバラさないための、鉄壁のiPhoneセキュリティ術
「どうせ私をだますなら、死ぬまでだまして欲しかった」
西田佐和子が歌った「東京ブルース」にもあるように、男女問題はいつの世も存在します。その最も代表的なものと言えば、浮気や不倫の類でしょう。
Webサービスが進化した現在では、不倫専門のSNSから3000万人以上の会員情報が漏えいするという事件まで起き、事態は今後も深刻化しそうな模様……。
そこまはでいかずとも、故意や過失に関わらず個人情報の塊であるスマホを覗いてしまい、メール内容や着信履歴から浮気が発覚。即刻修羅場と化し、修復不可能なほどまでにいがみ合った挙句に、最終的には飼っていた猫の親権を巡って裁判にまで発展……というケースは後を絶ちません。(※ 筆者調べ)
そもそも浮気とは「バレなきゃいい」というものでもありませんが、世の中には「絶対にバレないようにする」という妙なマナーを心得て、鉄壁のセキュリティで情報の漏えいを防ぐ猛者がいるようです。その「バレたらヤバい」から生じる無駄に高いセキュリティ意識から学べるものは、普段の生活においても大いに役立つはず。
というわけで今回は、男女の浮気問題をモデルケースに “スマホの情報漏えい対策” を考えてみましょう。
原始的な手で突破が可能! スマホの指紋認証に要注意
「指紋認証」というと一見セキュリティが高そうな響きですが、スパイ映画などを思い出してみると大体 “突破されるためにある” ようなシステムです。
現実世界でも、寝ている間にそっと手を取り、相手のスマホに指に押し付けてロックを解除するという体当たりなソーシャルエンジニアリングを試みる方も少なくないようです。
実際にやったことはない方でも、自称「会社の飲み会」で帰りの遅かった彼氏・彼女が酔い潰れて寝ているのを尻目に、
「あれ? これ、指押せばいけるんじゃないの?」
と、悪魔の囁きが聞こえたことがある方もいるのではないでしょうか。
対処法
「指紋認証」と聞いてイメージするのは、皆さんおそらく人差し指か、ホームボタンに一番近い親指でしょう。
しかし、指紋認証の登録はどの指でも可能です。小指や薬指などを登録することにより、認証解除されるリスクを軽減することができます。また、若干普段の利便性には欠けますが、足の指でも登録可能ですので、左足の薬指などで認証すればセキュリティを高めるという意味ではモアベターです。
不意に出現する “見られたくないプッシュ通知” にご用心!
メールやSNSのメッセージなどが届いたことを、ロック画面上にも表示してくれる便利なプッシュ通知。ですが、設定状況によっては見られたくない文面も思いっきり通知されてしまう危険性があります。
「ロックがかかっているから大丈夫」と安心してシャワーを浴びていたら、プッシュ通知によって「昨日は楽しかったよ(はあと)」などとメッセージが表示され、それを見た彼女が怨嗟の炎をあげながら鬼の形相で仁王立ちしていた。という例は枚挙にいとまがありません。(※ 筆者調べ)
この「家の鍵を閉めたと思っていたら窓が開いていた」というような凡ミスは上記のような不意打ちを招きますから、押し問答になった場合はかなり劣勢な立場から言い訳をスタートしなければなりません。
対処法
通知をオフにするのが最善ですが、あまりに通知が来ないのも「この人、友達いないのかな……」などとまた違った意味での信用問題に発展しかねません。当たり障りのないアプリの通知をオンにしておき、“ときたま携帯が鳴っているようにみせる” などの工夫をしたいものです。
また、浮気やいかがわしいことをするメールアドレスやSNSはひとつだけに決めておき、そのアプリのプッシュ通知だけを表示させないという方法もスマートでしょう。
枝を隠すなら森の中! フォルダ機能でいかがわしいアプリを隠蔽する
「近場でやるとバレる」との思いや自身の特殊な趣味性から、いわゆる出会い系アプリを利用している方におきましては、そのアイコンを見た相手から疑いをかけられてしまうことが多々あります。
この問題の厄介な点は、
「いや、あの、友達が勝手にさぁ…インストールしてさぁ…おすすめだとか言ってさぁ……」
などといくら言っても、
「でもインストールしたってことはやるつもりだったんでしょう! いや、やってるわよ! きっとそうよ! そういえば前もあったわよねこういうこと! それと他にも……(以下略)」
というように、「いかがわしいことがあるにせよ無いにせよ “あったこと” にされてしまい、ついでになぜか過去の罪状まで持ち出される」という即実刑の烙印を押されてしまうことにあります。
対処法
古来より「枝を隠すなら森の中」という言葉にもある通り、フォルダ機能を利用してそのアプリを隠蔽するのが良いでしょう。これは「エロビデオを借りるときに『未来世紀ブラジル』や『アマデウス』のような名作の間に挟んで借りる」と言った往年のテクニックにも似ています。
他にも、ビジネスアプリフォルダの中に忍ばせてみたり、大量のフォルダを作成してダミーのアプリを入れたりと、相手にそもそも「探す気を起こさせない」ことが重要です。
さらに大量に作成したフォルダ名も、【盆栽フェスティバル】や【遺書2015/最新版】、または【厳選亀画像】などと、なるべく女性が興味の無さそうな名前を付けることにより、発見されると困るアプリの特定を遅延させることが可能です。
ロック画面にも一工夫を! システム面以外でもできること
プッシュ通知や指紋認証などのシステムに付随する対処法の他にも、ちょっとした工夫で情報漏えいを防ぐことが可能です。
それは、ロック画面の壁紙を液晶割れの画像、または再起動時の画像にしておくこと。一瞬でも「あれ、私もしかしたら……壊しちゃった?」と思わせることにより、スマホを手から遠ざけることができるでしょう。
また彼女との思い出の写真や息子・娘の写真など、覗き見る行為が良心の呵責を感じさせ「ダメダメ! もう私ったら! 疑っちゃダメ! ゼッタイ!」と思わせるような壁紙に設定しておくのも効果的です。
各国の諜報機関も採用! むしろ偽の情報を流す
偽の情報を流して本質を隠すという方法は、各国諜報機関も使用している信頼と実績の手法です。
個人レベルで言えば、島津ゆたかが歌った「ホテル」にもあるように、
あなたの黒い電話帳 私の家の電話番号が 男名前で書いてある
という手口は今でもなお有効です。その手法を流用し、浮気相手の名前を同性の名前や全く関係ない店舗などの名前で登録してしまいましょう。たとえば、
「富士そば 笹塚店」
など、チェーン展開しているファーストフード店は地域名も付けられることから、相手の居住地に合わせて設定できるので特に便利です。
また、090 や 080 から始まる番号であることが不都合な場合は、「店長に懇意にしていただいている。この間など大量のワカメをサービスしてもらった。羨ましいだろう!」などという無理のない言い訳を事前に用意しておくべきでしょう。
最後の手段は、やはり王道の「開き直る」
万が一、浮気がバレてしまったときには、開き直るのも良いでしょう。残念ながら、情報の漏えいという側面で考えると全く防止できてはいませんが、
「人間の細胞は毎日変化している。ということは、浮気をした時点の自分と今の自分は全くの別人であるとも言えるのではないだろうか」
などと哲学的な内容をまくしたてたり、うまく相手を丸め込むことにより、
「あれ、もしかして浮気していたけどしていないんじゃあ…うーん……まあいっかあ!」
となんとなく納得させてしまえば、これはもう情報漏えいしていないのと同義です。
追い詰められて首が回らなくなったときの最後の手段として、用意しておいて損はないでしょう。
おわりに
ひょんなことから嘘がばれ、トラブルを招いてしまう可能性のある現代では、普段利用しているスマホの扱いを一度見直してみることをおすすめします。
昔から「頭禿げても浮気はやまぬ」と言います。もちろん、本記事は浮気を奨励するものではありませんが、それすら隠し通すほどの「鉄壁のiPhoneセキュリティ」を日頃から築き上げておくことは、皆さんの生活をより安全なものにしてくれるでしょう。
都内在住のグラフィックデザイナー、ライター。30代を迎え、個人情報よりある意味いろんなものの漏えいを防ぐのに必死な今日この頃。
主に映画・音楽からオカルト、SF、酒、苔、不動産投資コラムまで、幅広く、そして若干胡散臭く、日々文章とデザインをお届けしています。