情報セキュリティマン、子どもの身バレに危機感。定期券のパスケース、なぜそれを使うのか!?
子育て中の親御さんへ。
新入園・新入学の時期を迎え、フレッシュな保育園児や幼稚園児、また小学生や中学校生を、街で多く見かけるようになった。微笑ましく感じる反面、情報セキュリティマンは気が気でない。なぜなら、そこに重大な情報漏えいリスクがあるから。
そう、丸見えなのだ。
情報セキュリティマンは、あなたのお子さんを守りたい! ちょっとした心がけでセキュリティレベルを上げる方法があるので、どうか少し耳を傾けて欲しい。
もし、あなたのセキュリティ意識があと少し高ければ、平穏な未来が待っていたかもしれないのに。そうならない為にも……。
あっ、こんなところに情報漏えいが! 情報セキュリティマン参上!
<情報セキュリティマン・プロフィール>
MOTEX社員、セキュリティ系男子・大山晃輝(24歳)。
1993年鹿児島生まれ。幼少期より野球一筋で過ごし、京都の大学に進学後も野球に邁進する。2016年4月、MOTEXに入社。大阪本社勤務を経て、2017年4月より東京本部に配属。
野球時代の特技は「送りバント」。神経を研ぎ澄ませ、走者を進塁させることに掛けたスピリッツは同社MOTEXでも存分に発揮し、世間にはびこる「情報漏えい」に目を光らせ、甘すぎるセキュリティ意識の向上に努めている。
ポリシーは「皆さまに幸あれ」。正々堂々と情報漏えい対策に挑む!
なぜ、そのパスケースを使うの? 子どもの身バレに潜む恐怖
北野さーん!
あ、はい。どうかしましたか?
今、実験をしていたんだ。人は、自分の名前を呼ばれると反応するのか、って
当たり前じゃないですか
もし、声を掛けたのが俺じゃなくて、知らない人だったらどうする?
あれ? 誰だったか思い出せない。しまった、忘れちゃったなぁ……と焦りながらも、それを悟られないように挨拶をします
そこでだ。今回は、子どもたちとその親御さんたちに警鐘を鳴らしたいんだ
子どもですか?
先日、電車に乗っていたら、小学1年生と思われる真新しいランドセルを背負った子ども達が何人か電車に乗ってきたんだ
私立だと小学校でも電車通学がありえますからね
その子のランドセルを見ると、ICカード型の定期券がパスケースに入ってぶら下がっていたのだが、そのパスケースは表面が透明で、カードに印字された区間の駅名と氏名が丸見えになっていたんだ
たしかに定期って、そういうもんですよね
この情報だけで「自宅の最寄駅」「学校の最寄駅」「本名」がわかってしまう、という無防備な状態になっているんだ。もちろん制服や持ち物から「学校名」も知ることができる。さらに帰宅時であれば、尾行すれば「自宅」もわかるよな
怖ろしいことを考えますね、情報セキュリティマン
子どもの通学経路が把握できれば、その道中でひと気のない場所をリサーチして、そこで子どもに本名で呼びかけたらどうなる?
ママかパパの知り合いかな、と油断しそうです。知らない人や危険な人だとは思わないかも
以前、中学1年生の女の子が誘拐され、2年間監禁された事件が起きたが、あれは本名で声を掛けたことで油断をさせたんだ。自宅に置いてあった傘に書かれた名前を見て、彼女の名前を知ったそうだ
名前を知られるというのは、誘拐されやすくなるリスクがあるんですね
ということで今回は、子育て中の保護者に向け、子どもの情報セキュリティについてお伝えするぞ!
親子で通学路を一緒に歩いて、自分ごと化しよう!
■交通系ICカードは、透明ケースに入れない
まず、定期券を入れるパスケースだが、これは中身が見えないケースに今すぐ入れ替えるべきだ
わざわざ見えるケースに入れる必要はないですよね。改札機にタッチ! するだけなんですから
見えるケースは、親世代の習慣の名残りじゃないかな。現代においてはリスクしかないね
自動改札機が普及する以前は、電車の駅員さんやバスの運転手さんに定期券を見せていましたね
また、パスケース紛失による情報漏えい対策として、ランドセルに取り付けるタイプのケースはおすすめだ。大抵、リール式やカールタイプになっているから、コードがたるまずに見た目もいい
つながっていると盗難防止にもなりますね
さらに言えば、パスケースに車やバイクのヘッドライトが当たるとキラッと光る反射板が付いていると尚良いぞ。交通事故防止にもつながるからな
パスケースひとつとっても、奥深いですね
■持ち物への記名は、自分だけのマークを使う
次は、持ち物への記名だ。これは特に幼稚園児と保育園児が要注意だ
靴にも名前が書いてあったりしますね
そうなんだ。幼児施設では、ありとあらゆる持ち物に名前を書くよう指示している場合が多く、靴、バッグ、帽子、タオルなんかだけでなく、下着、靴下、おむつなど、すべてに名前を書かないといけないんだ
そこから名前が漏れると……
そういうことだ。でも指示されているのに記名しない訳にはいかないだろ
そうですね
だから、ここは先生と相談になるのだが、子どもの専用マークを作るとか、名前が大山だったら「大」を「◯」で包んだマークにするとか、一目で名前がわからないようにしたい
防犯対策だと言えば、園側も検討してくれそうですね
■親子で通学路を一緒に歩いて自分ごと化
次は、このサイトのテーマにもなるが、親子で防犯について話し合い、情報漏えいを「自分ごと化」して欲しい
そうですね!
どんな危険があるのか? なぜ危険なのか? どうすれば防ぐことができるか? こうしたことを、日頃から会話して欲しいんだ
つい、うちの子に限って……と思いがちですよね
こうした会話は自宅で行うだけでなく、たとえば通学路を一緒に歩いて、「ここでこんなことがあったら危なそうだ」など、イメージをするとより印象深くなるぞ
通学路など、日頃よく歩くルートはしっかり見ておきたいですね
■警視庁の「事件事故発生マップ」をチェックしよう(東京のみ)
最後に、近所の危険な場所を知っておこう。これは警視庁が公表している「事件事故発生マップ」を見ればわかる
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken_jiko/hassei/map_annai.html
こんなサイトがあるんですね!
事件や事故ごとに集計されていて、発生件数に応じて地図が色分けされている
地図を5000分の1にまでズームすれば、自宅周辺の狭い範囲までしっかりとわかりますね
ここにチェックがないから安心というわけではないが、多発する場所は見通しが悪かったり、薄暗かったりなど、何らかの理由があるのだろう
これも実際の道路と見比べることで、ある程度危険な場所が察知できるようにもなりそうですね
そうだ。先ほどの「自分ごと化」にもつながるが、身近なこととして受け止めることが、まずは大切なんだ
ちなみに、このマップは東京のみなんですか?
東京と同じ仕様ではないが、全国各都道府県の警察本部のウェブサイトで、犯罪や事故の統計や地図が公表されているぞ。ぜひ自分たちが暮らしている街の状況をチェックしておいて欲しい
わかりました。ありがとうございます!
■情報セキュリティマンの旅ガイド
ついこの間の休みの日。
俺はふと思った。
旅に出ようと。
ということでじゃーん!!!
まずは、山梨県のとある山に。
酸素豊富な山の中で心も体もリフレッシュ。
さ!ら!に!
山だけでは終わることのできないイケメン(私)は神奈川の海にも。
「ざぶーん」 「ざぶーん」